観自在王院跡へのアクセスとは・・・
平泉といえば、中尊寺、毛越寺がメジャーなお寺として親しまれていますが、実は少しマイナーでありながらも、ぜひ平泉を訪れたのであれば観光におススメの場所があります。
それが観自在王院跡とよばれるところです。
今回はそんな平泉の観自在王院跡とよばれる場所についてご案内をして行きたいと思います。
実はここ観自在王院跡は、毛越寺に隣接しているため毛越寺からも徒歩でアクセスができるので、ぜひ一緒に観光をすることをおススメします。
毛越寺の東側にある基衡の妻が建立した寺院の跡が観自在王院跡なのです。
観自在王院跡とは・・・
観自在王院跡は、奥州藤原氏二代である基衡の妻によって12世紀半ばに造営されたと伝えられる寺院の跡のことをさします。
ここのハイライトといえば浄土庭園であり、平泉の仏教色を色濃く現代に伝えているとても趣のある寺院です。
ほぼ完全に残っている浄土庭園は、平安時代の書物で日本最古の庭園書『作庭記』に基づいて造られたものと考えられています。
そして庭園にある池は、作庭記に「池は鶴か亀の形に掘るべし」とあることから鶴を型どったものであるとも考えられています。
この池は、発掘調査によって土塁、西門、東門、牛車を止めた車宿跡なども見つかっており、現在では復元が整備され、史跡公園としても楽しむことができます。
池の北側にある大小の阿弥陀堂
大阿弥陀堂(おおあみだどう)と小阿弥陀堂(こあみだどう)と舞鶴が池を中心に配置されており、これは阿弥陀如来の極楽浄土の表現した庭園であり、平泉の理想の社会を追求した浄土庭園として考えられています。
さらに庭園の北側には世界遺産の構成資産である金鶏山をも見ることができます。
『吾妻鏡』に残されている記述によると、大阿弥陀堂の内壁には京都の名所などが描かれていたとかかれています。
そして小阿弥陀堂の障子の色紙歌人であり書家である藤原教長によるものであるとされ、堂内はきらびやかで、豪華絢爛に装飾がなされていたことが伺えます。
ここ観自在王院跡は、毛越寺とともに年間を通して様々なイベントなども開催されており、町民はもちろんのこと、県外からの観光客にも親しまれています。
観自在王院跡は平泉の中では、少しマイナーな庭園ですが、そこには確かに平泉の思想が如実に反映された庭園があるので、ぜひじっくりと見学をしてみてくださいね。