モト旅行会社勤務が語る!日本の世界遺産の楽しみ方

曹源池庭園とは・・・

天龍寺

 

世界遺産に登録をされている京都の嵐山にある天龍寺の美しい庭園は、訪れる者魅了し、そして季節ごとに異なる顔を見せてくれるのもまたこの庭園の魅力でもあります。

 

天龍寺は南北朝の戦いを制し、室町幕府権力を確立した足利尊氏が、後醍醐天皇の慰霊するため夢想国師を開山として建立した臨斉宗のお寺です。

 

今回はそんな天龍寺の「曹源池庭園」についてご案内をしていきたいと思います。

 

この庭園は約700年前に天龍寺の開山である夢窓国師が室町時代に作庭してといわれ、今でも当時の面影をとどめています。

 

嵐山や亀山を借景として取り入れた曹源池庭園は、日本初の史跡・特別名勝指定にも指定され、回遊式庭園としては最古の遺構といわれています。

 

曹源池庭園とは中央の曹源池と名付けられた池を巡る池泉回遊式庭園から由来しています。

 

現在でも室町時代の初期につくられたといわれる天龍寺の曹源池庭園ですが、江戸時代の書物などにも度々登場しており、当時からいかにこの庭園が人々から支持を受けていたのかが伺えます。


曹源池庭園の様々な言い伝えとは・・・

天龍寺

 

曹源池庭園にはいくつか注目をしたい点がありますが、曹源池中央正面に2枚の巨岩があり、龍門の滝とされています。

 

龍門の滝とは中国の登龍門の故事になぞらえたもので、鯉魚石を配するが、通常の鯉魚石が滝の下に置かれているのに対し、この石は滝の流れの横に置かれており、龍と化す途中の姿を現す珍しい姿をしているといわれることから、龍門の滝とよばれているのだとか。

 

尚、曹源池という名前は夢窓国師が池の泥をあげたときに、池の中から「曹源一滴」と記された石碑が現れたことに由来するといわれています。

 

 

この「曹源一滴」とは、「一滴の水は命の水であり、あらゆる物の根源」という意味を表しています。

 

その深い意味になんだかとても感銘を受けるものです。

 

そう考えると、曹源池とはあらゆるものの根源といっても過言ではない気がしてならないものです。


曹源池庭園の楽しみ方とは

天龍寺

 

曹源池庭園はゆっくり庭園をみるのもよし、また方丈からその全景を眺めるのもまさに天龍寺の醍醐味ともいえるでしょう。

 

周囲の芝生や白い砂とのコントラスト、そして曹源池に映し出される周囲の景色もまた、趣を感じる光景です。

 

曹源池には小島があり、小さな石でできた橋がかけられており、そのちょっとした工夫も夢窓国師はここにどんな意味を込めたのだろうと想像するのもまたなんだか楽しいひとときのような気がするものです。

 

天龍寺の曹源池庭園は四季によってその表情も様々なので、ぜひ様々なシーズンに訪れて異なる表情を楽しんでみるのもおすすめです。


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