平和記念公園の周辺にあるたくさんの川
原爆ドームのある広島平和記念公園の周辺にはたくさん川が流れています。
それは地図を見るとその川の多さに改めて気づくことでしょう。
原爆が投下されたときに、熱くて悶え苦しむ人達が水を求めて、たくさんの人達が飛び込んだといいます。
今回はそんな平和記念公園の近くの川について考えてみたいと思います。
広島市に流れる川は主に6つの川があり、太田川放水路、天満川、本川、元安川、京橋川、猿猴川があります。
原爆ドームと平和記念公園との間を流れる元安川は、太田川の支流にあたります。
太田川は、広島を支えている川といっても過言ではないほど、非常に広島にとっては大切な水源でもあります。
この川の原点は廿日市の冠山にあり、その湿地帯では、その豊かな水を活かしてワサビやオオサンショウウオなどが育つほど清らかな水が流れています。
太田川と元安川の2つの川に挟まれたところに、広大な敷地面積を誇る平和記念公園が開設され、これが原爆の爆心直下にあたるところでもあります。
爆心地を中心に平和記念公園が建設され、平和記念資料館、原爆慰霊碑など、平和に対する強い願い、そして被爆者への冥福、そして忘れてはならない原爆の悲しい現実を後世に残すため資料館などがつくられました。
平和記念公園の元安川の遊覧船
原爆が投下された後、この元安川はたくさんの人たちが飛び込んだともいわれていますが、現在では川も整備されて澄んでいる清らかな水が流れ、現在では広島が「水の都」として美しい風景を取り戻しつつあります。
この美しい広島の川を走る河川遊覧船は、平和記念公園を流れる元安川〜太田川上流を遊覧することができます。
またもう一つ人気のコースは二つの世界遺産を巡ることができる遊覧船です。
二つの世界遺産を巡る航路
実は原爆ドームのある平和記念公園から、もう一つの世界遺産である「厳島神社」のある宮島を結ぶ世界遺産航路があり、観光客にとても人気の航路となっています。
元安川から本川を下り瀬戸内海の穏やかな海を走っていきます。なんといってもこの航路の醍醐味は、船内からの春の桜、初夏の新緑の季節、秋の美しい紅葉を絶景を楽しむことができます。
今はこうして歴史的名所をも楽しむことができるようになり、この優雅な時間も悲惨な過去の上に成り立っていることを決して忘れてはならない気がしてならないものです。
平和記念公園から広島の水の豊かな自然を満喫して、歴史について考えてみるのもまた一つの観光の大切な時間であるのかもしれません。