小笠原諸島とその魅力的な生態系とは・・・
東京都、小笠原諸島は2011年に世界遺産に登録をされました。
今なぜこの小笠原諸島が世界遺産として登録をされ、見直されるようになったのでしょうか。
そんな小笠原諸島の隠れた魅力をご紹介していきます。
小笠原諸島は日本において4番目の自然遺産として登録され、鹿児島県の屋久島、青森県と秋田県の白神山地、北海道の知床についで、世界遺産として登録をされました。
小笠原諸島は東京都の南南東約1,000kmにあり、30の島々の総称を指します。
現在の研究では、小笠原諸島を構成する30余の島々は、大陸と陸続きになったことがないことが確認されており、それが故に温暖な気候で独特の生態系が発達してきました。
ずっと『島』として発展を遂げたきたこの小笠原諸島に生息する生物が、特有の生態系を持っていることは世界遺産に登録された大きな理由でもあります。
小笠原諸島の独特の生態系と守るべきもの
小笠原諸島には、世界でも稀な動植物が生息していることは特別に注目すべきことでもあります。
特にカタツムリなどの陸産貝類は、生息する106種のうち100種が小笠原諸島の固有のものであるというから驚きですよね。
また陸に続いたことがなかったことから、「オガサワラシジミ」や「オガサワラオオコウモリ」など独自の進化を遂げた生き物が多くみられ、その多くがまた絶滅の危機に瀕しているのです。
世界遺産に登録されて以来、観光客が増えて島が活性化することは、島が潤いとてもよいことですが、守るべき生態系や自然にも私たちは目を向け、守っていかなければならないことも忘れてはならないこともまた事実なのです。
小笠原諸島に外から新しいものが持ち込まれ、生態系が崩れてしまい、世界遺産に登録されたためのデメリットはあってはならないものなのです。
もう一つ注目したい小笠原諸島の形成の歴史
世界遺産に登録されるにあたり、もう一つ大きく注目されたことがあります。それは太古の昔、地球が形成を繰りかえてしていく中で、幾度となく海洋プレート同士がぶつかりあって島を形成していきました。
小笠原諸島にはその島々がどのように形成され、発展をしてきたかということについて、地層や岩石などからその歴史を解明できる世界唯一の場所でもあるのです。
特有の生態系のみならず、地層やそこに残された岩なども評価をされていることは、世界遺産として日本の島国に誇るべき財産であるのです。
何億年、何万年もの歴史をかけて築き上げてきたこの小笠原諸島の歩みを、日本人一人ひとりが守る使命があるのもまた事実なのです。