このトロッコ道の正体とは・・・
屋久島のハイライトである縄文杉のトレッキングをしていると、実は前半の山道にはトロッコ道がひかれています。
なぜこんなところにトロッコ道が残っているのかなととても不思議に思われる方も多いと思います。
トレッキングをしている方の多くが、トロッコに出会あうことなく下山されてしまうことでしょう。
今回は屋久島になぜトロッコ道が残されているのか、その歴史について考えてみたいと思います。
屋久島の最大のハイライトである縄文杉までの道のりは、荒川登山口から片道約11kmの長い道のりなのですが、実はその行程の8割の区間を占めているのが、このトロッコ道なのです。
トロッコ道は細い山道も、橋にも架けられていて山道の目印にもなります。
トロッコ道との山登りはまさに、屋久島ならではの光景です。
このトロッコ道の正体とは安房森林軌道とよばれる森林鉄道の線路のことを指します。
日本で最後の現役の森林鉄道としても知られており、日本で実は唯一稼働している森林鉄道であり屋久島森林鉄道ともよばれて親しまれています。
トロッコ道の歴史とは・・・
トロッコは大正12年に安房〜小杉谷間を開通して、屋久杉を伐採し、その運搬に活躍をしていました。
元々は、熊本営林局下屋久営林署の管轄にありましたが、昭和44年に運行を終了し、2007年現在は、荒川分岐点を境に、安房〜荒川が屋久島電工株式会社の管轄、荒川から先が屋久島森林管理署の管轄とわかれています。
現在でもトロッコは動いていますが、ほとんどみかけることはできません。
元来は木材を運ぶための林業用の鉄道でしたが、現在は、電力用ダムの保全、登山道にあるトイレなどの維持管理のために必要な物資の輸送や、屋久杉のかつて天災などによってなぎ倒された木々や、切株などの運搬や負傷者を運搬することにも利用されています。
大正時代には屋久島が世界遺産に登録されるなどといることは思ってもいなかったと思いますが、それが時代を超えて今はその保全活動に有効的にトロッコが利用されていることは、とても嬉しいことです。
トロッコ道を楽しもう!
トロッコ道を歩いていると、なんとなく映画のスタンド・バイ・ミーを思い出させてくれるようなとても懐かしい気持ちになります。
童心にかえって、昔の時代にタイムスリップしたような気持ちがわくわくする気持ちを促進されてくれて、縄文杉への長い道のりもいつしか、楽しい気持ちになってくることでしょう。
トロッコ道をみかけたら、その歴史を感じながら歩いてみれば、きっと屋久島の思い出も一層深まるに違いありません。
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