白川郷の美しい集落とその由来
岐阜県に白川郷は1995年に文化遺産として世界遺産に登録されました。
岐阜県大野郡白川村にある荻町集落、富山県南栃市にある菅沼集落と相倉集落の3つの集落が世界遺産として評価をされました。
集落の中にはきれいな川が流れており、その川の名前を庄川といいその透明度には目を奪われます。
実はここには白川郷という名の由来のヒントが隠れているのです。
これは白山から流れ出る大白川が、庄川と合流することで白く濁ったことから『白川郷』とよばれるようになったのだといわれています。
白川郷の合掌造りとは・・
では一体なぜ白川郷が評価をされたのかといえば『合掌造り』といわれる建築法です。
このどこかレトロな家屋は日本では以外と他に類をみないことが評価をされました。
合掌造りとよばれるようになったのは二つの由来があるといわれています。
一つには.、小屋が叉首(サス、ガッショウ)による構造となっていること、あるいは『手を合掌する』の合掌から、両手を合わせたかたちに屋根が似ていることからその由来がきているとも言われています。
しかしながら、外観の景観美はもちろんのこと、この合掌造りはこの豪雪地帯という土地柄を活かし、とても合理的でとてもよく考えられた造りになっているのをご存じでしょうか。
白川郷の美しい景観
白川郷全体をみてみると実はすべての家屋の屋根は東西を向いています。
その理由として、屋根に分け隔てなく太陽の日を当てることができるように工夫がされているのです。
また白川郷は周囲の山に囲まれた実は南北に延びた谷にあたる場所にあり、比較的風の強い場所なので、強い風をできるだけ受けることのないようにとの意味合いも兼ねているのです。
景観美のための整備された集落と思いがちですが、そんな深い意味があるなんて驚きですよね。
合掌造りに秘められた豪雪との共存
また屋根は60度もの勾配を持った茅葺きの切妻屋根であるとされています。
これは内部を広くする効果はもちろんのこと、実はこの切妻屋根は養蚕の作業する場所として利用されていました。
そのため小屋の中には太陽の光や風がうまく入る効果がもたらされるように工夫がされています。
豪雪地帯という気候を耐え抜くための工夫と、生活の営みをうまく組み合わせたまさに昔の人の知恵の結晶には、感動するものがありますよね。
合掌造りを後世に伝える使命
合掌造りの家屋は、時代の推移とともに数は減少をして行き、現在では150棟以下まで減ってきているといわれています。
実際にそこに住んで生活を営んでいる人達がいること決して忘れてはいけないことも観光客の大切なマナーでもあります。
白川郷には一歩踏み入れてみると、その家屋の構造の意味、昔の知恵がぎっしりつまった魅力がたくさんあるのです。
きっと往時の時代の家屋を建築した人たちも、きっとこの世界遺産として評価されたことを誇りに思っているに違いありません。
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