厳島神社の回廊とは・・・
厳島神社を訪れると、その朱色の回廊がとても印象的で厳島神社のシンボルともいえる回廊がまぶしいばかり輝いてみえるものです。
回廊はなんと幅が4メートル、長さが262メートルにも及ぶ壮大なスケール誇り、一直線に伸びた回廊は訪れるものを自然と惹きつける魅力があるものです。
東側廻廊は47間あり、入口は切妻造りで、屋根は檜皮葺となっており、棟には棟瓦が載せられています。
一方西廻廊は61間あり唐破風造りとなっており、昔は西側が入口であったと考えられています。
東西併せて108間約262mあり、1間・1間に釣灯籠が下げられており、この全体図は宮島のパンフレットなどにもこれはよく使われている光景です。
回廊を守るための様々な工夫とその努力とは・・・
この回廊には潮の満ち引きの変化にも耐えられるように、目透しという隙間が床板にあり、台風の時に波のエネルギ−を弱め、建物を守る工夫が行われており、これをスリット構造とよびます。
板は1間に8枚敷いてあり、釘は使われていません。また満潮の際に海水が下から押し上げてくるのを弱める働きをしており、非常に工夫が施された床板なのです。
板と板の間は少し開いており、潮が高い時やこの床板には釘が使われていません。
島の入り江の海に建物を建てるという非常に過酷な環境下で、建物が守り、そして美を追求した当時の人達とそして現代の職人たちの技術によって守られていることを感じます。
たくさんの人々の想いと智慧がつないだまさに平安時代の最高傑作をいっても過言ではありません。
また床は二枚重ねになっており、参拝者が土足でも歩いてもよいようにと近年になって施工がされましたが、本来は履物を脱いで昇殿していました。
たくさんの「8」にこだわった回廊と社殿
実は厳島神社は「8」と「108」で構成されているが、その真髄のほどはわかってはいません。
例えば回廊の基本的な間隔は約2.4m(8尺)で、その間には床板が8枚敷き詰められています。またそして回廊の全長は約262mであり、その間には108本の柱がたっています。
また厳島神社の社殿の灯籠、参道の石灯籠108個といわれています。
本社拝殿から大鳥居までは108間で、火焼前から大鳥居までは88間となっています。
「8」は末広がりの数字とされ非常に縁起のよい数字として親しまれてきたためなのか、真相はわかりませんが、何かきっとこの回廊や社殿にはその意味が込められているに違いありません。
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