厳島神社とは・・・
厳島神社は12世紀に平清盛の造営によって社殿の原型が形成されました。
この社殿は平安時代の寝殿造りの様式であり、その美しい景観は後世に生きる私たちをも魅了してくれます。
厳島神社は目の前に海があり、海と社殿、そして厳島神社のシンボルでもある鳥居は他に類をみません。
また海の近くにありながらも、弥山の森林地帯もあり、まさに海、山、景観美がすべて整った日本の誇るべき財産です。
今回は厳島神社のシンボルである鳥居について理解を深めてみたいと思います。
厳島神社の大鳥居とは・・・
厳島神社の境内から約200mの沖合いにそびえたっておりその朱色の大鳥居の迫力はまさに厳島神社のシンボルでもあります。
その高さ約16m、棟の長さ24m、重量は約60トン、木造の建築物としては国内最大規模の大きさともいわれています。
これは日本三大鳥居にも数えられており、奈良の春日大社、敦賀の気比神宮の大鳥居とともに人々を魅了してやみません。
また厳島神社は国の重要文化財にも指定をされています。
厳島神社の大鳥居の創建とは・・・
平安時代の記録には、鳥居は存在していたという記録があるが、どのような形式であっったかと記録はなく不明ですが、現在の鳥居は平安時代から8代目で、明治7年10月から約9ヶ月の月日を経て完成しました。
厳島神社の鳥居の形式とは・・・
四脚造りで、柱にはクスの自然木が使われています。
クスの木は、腐りにくい性質があり、虫などの害虫にも強いためです。
その強いこだわり故にかつて巨大なクスの木を運ぼうとした貨物車が途中で立ち往生したことがきっかけとなり、それ以来、広島の宮島産のクスの木を使おういう試みが強まり、現在では地元の人たちによってクスの木が植林されるようになりました。
鳥居はなぜ幾年もの時代を生き延びてきたのでしょうか。
実はこの大鳥居の柱は決して海底に深く埋められているというわけではなく、自分の重みだけでたっているから不思議なものです。
幾年もの天災からも難を逃れ、動くこともなく、倒れることもなく生き延びてきました。海底部分は松材の杭を約100本も打って地盤を強化していて、地盤を固め、その上に花崗岩を敷いています。
また鳥居には多くの玉石を敷き詰め、重量があることで大鳥居の安定感を持ち、自立することが可能となっています。
先人たちの知恵の奥深さと自然にあるものを使って完成させたこの鳥居はまさに、先人たちの知恵の結晶といえるでしょう。
これが今から数百年前と思うと、その苦労も並大抵ものものではなかったと思いますが、数百年のときを超えてこうして後世に生きる私たちをも魅了していることには先人たちもきっと喜んでいるに違いありません。
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