潮の満ち引きが計算されて設計された厳島神社
厳島神社の魅力といえば、なんといっても潮の干満で、昼間と夜とその表情をガラリと変えるところにあります。
そのためできれば厳島神社には一日滞在をして、二つの表情を楽しめばきっとインパクトのある旅行になるに違いありません。
今回ご案内するのはそんな厳島神社の様々な表情についてご案内をしていきたいと思います。
厳島神社はもともと、宮島の入り江に立てられたおり、創建当時からこの潮の満ち引きを計算されて造られてものであると考えられています。
そのためそれに耐えうるだけの技術力が厳島神社にはあることを象徴しているとともに、平安時代の建築様式を伝える上でも非常に歴史的に価値のあるものであると考えられています。
潮の満ち引きと厳島神社をより楽しむために・・・
この潮の満ち引きによって表情を変えるため、潮が満ちている本殿も、潮が引いている時に大鳥居まで歩いてみたいと様々な角度から楽しむことができるように造られたのが、潮汐表です。
これによって、いつ本殿にいったらよいのか、いつ大鳥居にいったらよいのかなどの具体的な計画を立てることができ、効率的に楽しむことができます。
季節や気候条件によって少しずつ変化するので、ホームページなどで確認をしてみることをおススメします。
厳島神社の干潮の時・・・
社殿の足もとまで見ることができ、その柱が少し汚れているのもまたここが確かに瀬戸内海の海の中にあることを物語っています。
時には海藻や貝が拾うこともできますし、180m沖の大鳥居まで歩いていくこともできます。
但しここは“海底”でもあるので、ぜひ汚れてもよい靴、防水の靴で見学することをおススメします。
遠くから見ると夕暮れのライトアップされた厳島神社の大鳥居と米粒ほどの大きさの散策している人達の構図もまた、ここ大鳥居がいかに壮大なスケールであるのかを物語っています。
厳島神社の満潮の時・・・
大鳥居を含め、社殿全体がまるで海に浮かんでいるように見え、海にその社殿が線対称に映し出されるのもまた一層神秘的です。
どこか海に浮かんでいる竜宮城のようで、夢の中にいるような気持ちになります。
この潮の満ち引きを楽しむための厳島神社の工夫とは・・・
潮が満ちれば床近くまで水につかり、潮が引いてくると高床式の様子を見せる厳島神社は、それに耐えうるだけの工夫がきちんと施されているのです。
海底に置いた礎の上に、柱を設けることで、建物自体の重さで建っていられるように工夫がされています。
回廊の床板には隙間があり、潮が満ちているときには床下から押し上げてくる海水の浮力を弱めています。
様々な工夫と自然の条件、たくさんの奇跡の上にこの美しい光景を楽しむことができることに感銘を受けるとともに、平安時代から設計がされていたことにその美に対する奥深いココロを感じずにはいられないものです。
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