日本三大舞台の一つである平舞台
厳島神社の寝殿造りの庭にあたる部分を平舞台とよばれています。
庭といってもその広さは553uもあり、ここから厳島神社のシンボルである大鳥居を眺めるのもまたおススメです。
これは日本三舞台の一つにも数えられており、四天王寺(大阪)の石舞台、住吉大社(大阪)の石舞台、厳島神社(広島)の板舞台がそれになります。
その舞台でも趣のある雅な雅楽が演じられ、その伝統的な舞台を見ることができます。
それではこの平舞台はどのようにしてできたのでしょうか。
1176年に平氏一門が出向き、ここで約1000人の僧が供養するため会合がここ厳島神社で開かれていました。
この供養では、仏法僧の三宝や父母や故人に食べ物などを供給し、法要を行われそれはとても壮大なスケールで行われていました。
そのため社殿を前方に仮廊を設けたという記録があり、これが平舞台のはじまりとされています。
そしてそれは次第に恒常化していき、時期を限らずに普段から設けられるようになっていきました。
仮設でたてられていたものが、いつしかその利便性から常設となったというのも、また歴史的なエピソードとともにある厳島神社を感じるものです。
そして平舞台の前方には突き出したような部分があり、これは火焼前とよばれています。
平舞台の火焼前(ひたたき)とは・・・
管絃祭の出御や還御はここから行われます。
そして何よりもここからの大鳥居は見事な景色であり、なんだかここは大鳥居が一人占めできるようなそんな気分を味わえる場所です。
他の社殿の束柱は木造であるに対して、平舞台を支えるのは毛利元就によって寄進されたと伝えられる赤間石の柱がそれをささえています。
火焼前分と合わせると239本もの赤間石が平舞台を支えており、いかに平舞台が壮大なスケールであるかを物語っています。
平舞台が一層賑やかになる管絃祭とは・・・
平安貴族たちは池や河川に船を浮かべて、優雅な「管絃の遊び」を楽しんでおり、その風習をみた平清盛は、これを遊びではなく神様をお慰めする神事として執り行うようになりました。
それが管絃祭のはじまりであります。そのためここ厳島神社では河川でなく、瀬戸の海を背景とした舞台で、河川よりも雄大でダイナミックな優雅なお祭りとして親しまれています。
今でも旧暦の6月17日に管絃祭が開催されています。平舞台が一層賑わいをみせ、いつもとは少し異なる厳島神社に出会うことができそうです。
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