日光のシンボル・巨大な勝道上人の銅像
世界遺産に登録をされている日光東照宮の入り口には、銅像があります。
この銅像は、勝道上人であり、日光に関係のある人物として知られています。
青銅製の像の高さは2.1メートル、台座は3.6メートルととても大きなものでいかに日光に深くかかわり、重要な人物であるかを物語っています。
台座の岩は黒がらす石と呼ばれすこし不思議な石が特徴的であり、黒色というよりも少し青みがかかった黒色で、水に濡れると輝きを増すといわれています。
実はこれは31トンの重さがあり、台座の表には「日光開山勝道上人之像」、裏には銅像の建設記が刻まれています。
勝道上人はどのように日光と関わりを持ち、人々に親しまれていたのでしょうか。
今回は勝道上人について考えてみたと思います。
勝道上人の生い立ちとは・・・
勝道上人は日光の開山の祖として知られており、735年に現在の栃木県に生まれ、幼少の頃は藤糸丸と呼ばれていました。
そして当時7歳であった勝道上人は夢の中であるお告げをうけます。
それは「あなたはこれから仏の道を学び、大きくなったら日光山を開きなさい。」といるもので、これをきっかけに勝道上人は僧侶としての道を目指すことになりました。
そして27歳のときに唐憎・鑑真和上の高弟・如宝僧都戒を受けて僧となり、法名を厳朝と言い後に勝道と改めます。
人々に愛された勝道上人
766年に日光の霊峰とされる二荒山、男体山の霊峰を参拝をしようと、入山して拝んでおいると、突然雲が立ち込めて、大空に舞い上がってしまい東北の方へ勝道上人は、つれていかれてしまいます。
青竜、白虎、朱雀、玄武の四つの守護神の霊地と感じ、この場所に紫雲立寺を建立し、これが現在の四本竜寺にあたります。
これが1200年以上になる日光山の歴史のはじまりです。
そして勝道上人は、その後にさまざまな日光の伝説にも登場するようになり、日光にまつわる伝説の多くは、勝道上人が主人公となっています。
そしてまた実は勝道上人は温泉にもその名前を残していました。
例えば、日光山・湯元・温泉は現在では、世界遺産「日光山 輪王寺」の別院として知られていますが、実はこの温泉を発見したのは勝道上人といわれています。
788年に勝道上人がこの温泉を発見し、病苦を救う薬師如来様をお祀りしたことがはじまりとされています。
勝道上人は僧侶でありながら人々の身近なところで生きてきたことは、人々に愛され、救いの手を差し伸べた僧侶として、親しまれてきたにちがいありません。
日光というと家康のイメージが強いですが、ぜひ勝道上人にも注目してみてくださいね。
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