龍安寺のつくばいに刻まれた『吾唯知足』から学ぶ人生の深い意味とは・・・

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龍安寺

龍安寺は、1450年に室町幕府の管領で「応仁の乱」の東軍総帥として知られる細川勝元が、藤原北家の流れがある徳大寺家の別荘を譲り受けたことがはじまりとされています。

妙心寺の5世住持である義天和尚を開山とし、臨済宗妙心寺派のお寺とした開山をしました。

龍安寺は現在の大きさよりもずっと広大な敷地を誇っていたとされ、南よりの京福電鉄の線路のあたりまでその敷地はあったとされています。

創建後まもなく龍安寺は、細川勝元自身が応仁の乱で焼失してしまいますが、勝元の子の政元と、特芳禅傑により1499年に方丈が建立され、石庭もこの時に造られたと言われています。

龍安寺は1994年に「古都京都の文化財」として、世界文化遺産に登録されました。

今では外国人からも非常に高いお寺であり、訪れる観光客は日本人よりも多いというから驚きです。

日本人にとってもゆかりの場所です。

今回はそんな龍安寺で見つけた『吾唯知足』という文字からから読み解く、深い石庭との関係、さらには人生の教訓についてご案内をして行きたいと思います。

龍安寺の石庭として有名な方丈庭園は三方を築地塀に囲まれた枯山水の平庭で、別名「虎の児渡しの庭」とも呼ばれています。

幅 22 メートル、奥行 10 メートルほどの敷地に白砂を敷き詰め、その白砂に15個の石を配したとてもシンプルな庭でありますが、それがなんといっても龍安寺のよさでもあります。

その庭をもっとさきに進むと茶室「蔵六庵」があり、ここの路地にある知足の蹲踞（つくばい）とよばれるものについてご紹介をしていきたいと思います。

龍安寺

茶室蔵六庵の露地にあり、石庭とは建物を挟んで反対側にあります。

そこには蹲踞とよばれる茶室に入る前に手や口を清めるための手水を張っておく石が置かれてあり、その歴史を感じさせる石は情緒あふれる光景となっています。

蹲踞には真ん中が四角くなっており、それを囲むように「五・隹・疋・矢」の4字が刻まれています。

実はこれには石庭の関係のある非常に深い意味が込められているものなのです。

吾唯知足

また水を溜めておくための中央の四角い穴が、４つの漢字の「へん」や「つくり」の「口」として共有されているのが見どころであり、吾唯知足と読むことができます。

吾唯知足には『われ、ただ足る』という意味が込められており、その意味合いから石庭の石が「一度に14個しか見ることができない」ことを「不満に思わず満足する心を持ちなさい」という戒めの意味が込められているのだとか。

なんとも深いその意味はまるで人生の教訓のようであり、人の一生も吾唯知足に当てはめて考えてみれば、今ある人生を大切に生きようと思うものです。

龍安寺のハイライトは石庭ではありますが、吾唯知足について考えてると、昔の深い心には、感銘を受けるものです。

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