厳かな比叡山に開山した最澄の比叡山延暦寺とは・・・

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比叡山延暦寺

京都から少し足を伸ばして京都市左京区と滋賀県大津市の比叡山全域を境内とする寺院があります。

それが世界遺産に登録をされている比叡山延暦寺です。

実は比叡山には延暦寺という建物はなく、比叡山そのものが延暦寺を表わしており、つまりその範囲は広域に及びます。

そのため標高848メートルの比叡山にはたくさんの歴史的な建物がありますが、主に山上から東麓にかけ3つの地域にわけられ東塔、西塔、横川に分類され三塔十六谷の堂塔が点在しています。

今回はそんな比叡山延暦寺についてご案内をしていきたいと思います。

比叡山延暦寺

延暦寺は、今から1200年前の785年に伝教大師最澄が草庵を建てたのがはじまりとされる天台宗の総本山のことをさします。

最澄の開創以来、高野山と並ぶ平安仏教の中心となり、法然や親鸞、栄西などさまざまな宗派の開祖となるべき僧が若いころにここで学びました。
また天台宗の教えだけではなく、密教や禅、念仏などのたくさんの僧侶が様々なことを学び、貴族たちなどの支持も得て次第に大きな力を持つようになりました。

その後比叡山延暦寺で様々ことを学んだ僧侶たちは、浄土宗の開祖法然、浄土真宗の開祖親鸞、臨済宗の開祖栄西、曹洞宗の開祖道元、日蓮宗の開祖日蓮等などを開山し、日本の仏教の歴史に様々な影響と発展に寄与していきました。

そのことから比叡山延暦寺は、「日本仏教の母山」とも称されています。

比叡山延暦寺

比叡山延暦寺は前述のとおり3つの地域にわけられていますが、まず欠くことができないのが東塔であり、ここは比叡山延暦寺の中心部分にあたります。

ここにある比叡山延暦寺の本堂、根本中堂は最澄が延暦寺の始まりとして建てた一条止観院で、薬師如来を安置しています。

根本中堂をはじめ各宗各派の宗祖を祀っている大講堂、先祖回向のお堂である阿弥陀堂など重要な建築物もここにあり、比叡山延暦寺のハイライトともいえる場所です。

また西塔は、東塔からは１キロメートルほど離れており、できればバスで移動することをおススメします。

ここは第２世天台座主寂光大師円澄によって開かれ、釈迦堂は大津の三井寺から移築されたものです。

またもう一つの比叡山延暦寺の見どころは横川と呼ばれる場所であり厳かで霊気が漂う場所です。

静かな佇まいをみせる森の中に、横川中堂や恵心堂などが立ち並んでいます。

比叡山延暦寺はその広大な範囲から、場所によってみせる表情もさまざまですが、ぜひじっくりそれぞれのよさを堪能してみてください。

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