朱雀門とは・・・
奈良の世界遺産に登録をされている平城京において、朱雀大路に向かって開く平城宮の正門といえば朱雀門です。
朱塗りの門が非常にインパクトがあり、かつての栄えていた時代の入り口を現世に伝えています。
今回はそんな平城京の正門・朱雀門についてご案内をして行きたいと思います。
朱雀門とは奈良時代の平城宮の正門としてその役割を果たしていました。
平城京の入口である羅城門を抜けて、メインストリートとされていた80メートルの幅をもつ朱雀大路は、まっすぐ北に4km伸びており、その4km先には平城宮の正門である朱雀門が建っていました。
朱雀門の前では外国からの重役の使節がきたときには天皇がここまで迎えにきたり、また大勢の人達が集まって歌垣・天皇による新年の祝賀会などのイベントが催されていました。
唐を模範として造られたともいわれる平城京において、朱雀門は当時の奈良時代の権力の象徴ともいえるものであり、それを海外からの使節にも、また民衆にもそれを誇示していたと考えられています。
朱雀門の造りとは・・・
現在は朱雀門は復元をされたものであり、当時の構造を記している直接的な資料は見つかっていません。
しかし度重なる発掘調査などにより、平安宮朱雀門が二重門であったことから二重門であると考えられ、基本的な構造は法隆寺の中門に基づいており、同年代の薬師寺東塔をも参考にして造られています。
できるだけ当時の奈良時代の朱雀門を忠実に再現をするため、材料には国内産のヒノキを使って、仕上げはヤリガンナで削るという当時と同じ建築様式で造られています。
そのためより本物に近い朱雀門が再現されているのだとか。
また幾度にわたる発掘調査から、瓦の大きさなどの特定ができたため、同じ文様を取り入れこちらも忠実に再現がされています。
ただし奈良時代の建築は今から1300年も前のことであり、やはり耐震や構造の組み方は言うまでもなく現代の方が優れているため、同じ構造でありながらも、そのような観点では現代の文明の力をも取り入れられています。
平城宮の朱雀門を通って
ここ平城京の朱雀門をじっくり観察してみると、これは門というよりももはや一つの立派な建物にさえみる非常に豪華な門です。
そして門の周りには囲いがあるため内部がみえないようになっているからこそ、その門をくぐったときの高揚感も一際高まるものです。
門を潜れば奈良時代へタイムスリップできるような気持ちになり、門をくぐってみえる壮大なスケールの平城京は圧巻でとても感動的な光景です。
ぜひ平城京に観光に訪れたら、朱雀門から観光してみることをおススメします。
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