広大な面積を誇る奈良公園!
奈良公園の敷地面積は660ヘクタールにもまたがり、敷地の中には貴重な文化遺産が点在しています。
特に大仏で有名な東大寺、五重塔がシンボルの興福寺、縁結びとしても親しまれている春日大社や、その歴史的建造物を保存するための博物館などもあります。
この歴史的建造物と自然が共存する奈良公園は、他に類をみない特色をもち、多くの観光客に親しまれています。
そのためこの奈良公園を散策するのであれば、ぜひ地図をもってスケジュールを立てて散策することをおススメします。
そして奈良公園と言えば、必ずといっていいほどに出会う動物、それが鹿であり、奈良公園のシンボルでもあります。
今回は奈良公園と鹿について考えてみたいと思います。
奈良公園と鹿
奈良公園と言えば鹿のイメージが強いですが、公園の敷地の中には約1200頭もの鹿がいます。
そして鹿以外にも、タヌキ、イノシシ、ムササビ、リスなどもいるので、目を凝らしていると遭遇できるかもしれません。」
ここ奈良公園の鹿は、国の天然記念物に指定されている野生動物であり、鹿をモチーフにした土産物や、鹿せんべいなども販売されています。
恵まれた自然の中で鹿たちが群れあそび、歴史的建造物の中に生きる様子はどこか微笑ましい光景です。
奈良公園になぜ鹿は生息するのか
710年に、藤原不比等が氏神として春日大社を創建する際に、茨城県にある鹿島神宮から神が白い鹿に乗って春日山に入っていったという言い伝えから、鹿はとても神聖は動物として古来から、大切にされてきました。
鹿を殺したたり、不当な扱いをすると死刑などの処罰もあったのだとか。
鹿を文鎮であやまって殺してしまった子供は生き埋めの刑にされたという惨い言い伝えも残されています。
一説によると、明治時代の廃仏毀釈で鹿を神格化するのを廃止しし、絶滅の危機に陥ったといわれています。
しかし、戦時中も鹿の数が減らされ、様々な困難を乗り越えて1957年に国の天然記念物に指定、文化財として保護されるようになりました。
鹿は神として神格化されたことにより、時代とともに手厚く保護され大事に守られて、今日に至っていると思うとどこか感慨深いものがあります。
1300年以上もの間たくさんの鹿たちがここ奈良公園を見守り続けてきたことはまさに、奈良を支えてきた動物であることに間違えありません。
奈良公園は大仏と自然と鹿と、そのすべてそれぞれの個性と誇りを持っているからこそ、奈良は朽ち果てることのない魅力を保つことができるに違いありません。
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