春日大社のその歴史とは・・・
春日大社は今から1300年前、平城京に遷都がされた際に、藤原不比等が日本の繁栄と国民の幸せを願って藤原の氏神とされる武甕槌命を茨城県の鹿島神宮から呼び寄せられた事からはじまります。
平城京の守り神として三笠山に祀られた藤原氏の氏神とは、四つの神が祀られています。
氏神とは一族の祖先として祭る神の事をさし、守護神である「武甕槌命(タケミカヅチ)」と「経津主命(フツヌシノカミ)」、祖神である「天児屋根命(アメノコヤネノミコト)」と「比売神(ヒメガミ)」の四神です。
実は春日大社にある奈良公園では鹿が多く見受けられますが、実はこの歴史と大きくかかわっているのです。
つまり、鹿の伝説には、守護神である武甕槌命が、鹿島神宮から白い鹿に乗ってやってきたと言い伝えがあることから、神の使いとして昔から崇拝されていました。
そのため鹿を邪険に扱うと厳しい罰則も時代もあったのだとか。それだけ鹿が神の動物であることが伺えます。
現在春日大社は、古都奈良の文化財として世界遺産に登録をされ、全国にある春日神社の総本社として奈良公園内に鎮座し、その人気を集めています。
庶民からも厚い信仰のある春日大社とは・・・
768年には、四神を祭る為の4つの社殿を建て、氏社として認められ、それ以降春日大社は多くの人の信仰を集めています。
春日大社の参道や回廊にある石灯籠は、その大半が庶民からの寄付によるものだそうで、それは全部で約3000個にもなるというから驚きです。
それと同時にそれだけ春日大社がたくさんの人たちから厚い信仰を集めていることを物語っています。
この灯籠は、映画「千と千尋の神隠し」の神様が乗ってくる船の灯籠のモデルとなったのだとか。
ジブリの世界観を実感するのも春日大社の一つの楽しみ方です。歴史的な風格のある厳かな佇まいは、はじめて参拝に訪れる人にとってもきっと心穏やかになるに違いありません。
春日大社の楽しみ方
やはり春日大社を訪れたら、是非重要文化財の「一の鳥居」を潜って参拝することをおススメします。
とても太くて厳かな雰囲気のある「一の鳥居」を通るとそこは見事なまでの参道があり、少し離れた場所には「二の鳥居」があります。
広大な春日大社の敷地の中には、多数の摂末社があり、縁結びやパワースポットとしても近年人気を集めています。
中でも、「福の神十二社めぐり」と呼ばれる、夫婦大国社を始めとした十二社は、人気の巡礼場所です。
たくさんの季節の花々や木々をめでながらのんびり福神めぐりをするのも、そればきっと春日大社の新しい魅力に気付くことができるでしょう。
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