モト旅行会社勤務が語る!日本の世界遺産の楽しみ方

高野山の1200年記念大法会に向けて

高野山の中門跡

 

高野山の壇上伽藍の金堂の正面には何やら石がいくつか並べたような跡があります。

 

実は中門跡とよばれる場所で、1843年の大火によって焼失してしまい現在は中門跡として残っているのみとなっています。

 

平成27年には高野山開創であることから1200年記念大法会が行われる予定となっています。

 

この事業の一環として、平成23年から中門の再建計画が始まり、現在も工事が行われ現在1層目が完成に近づきつつあります。

 

完成すれば、実に172年ぶりの再建となります。ています。あと2年後の完成がとても楽しみなものです。


中門の創建の歴史とは・・・

高野山の中門の案内

 

中門は819年の創建と伝えられており、初期のころの中門は鳥居のような形式をしていたと考えられています。

 

そののち空海の弟子にあたる実恵とよばれる人物によって、847年に金堂前に建てられたといわれています。

 

ただ平安時代における中門の資料はあまり多くありません。

 

江戸時代の歴史的書物である紀伊続風土記には、古くは金堂の石段の上に中門はあったとされ、三間一階の門であったことが記されていますが、資料が少なくあまり多くのことはわかっていません。

 

ただ高野山のシンボルともいえる朱塗りの大門は高野山の総門であるのに対して、中門は、伽藍を聖域とする結界の役割を果たしていた重要な門としての役割を果たしていたと考えられています。

 

しかし1843年に西塔のみを残し、他の全ての歴史的建造物である堂塔を焼き払ったという記録に残されている大火災では、中門も焼失し、それ以来約170年もの間今日に至るまでの長い間礎石を残しています。


高野山・中門の復元に向けて・・・

高野山の列車

 

中門には両脇に二天像とよばれる二つの像があり持国天と毘沙門天といわれ、この像は火災の際には持ち出されたため難を逃れ、現在は根本大塔に安置されています。

 

中門は五間三戸楼門の予定であり、檜皮葺の木造入り母屋造りの予定となっています。

 

高さ約16メートル、東西約25メートル、南北15メートルという壮大なスケールの門なのだとか。

 

また樹齢200年〜300年の檜を使う予定というから往時の面影をきっと忠実に再現してくれることでしょう。

 

注文の復元は、中門から東へ500mほどのいった「作業館」とよばれる場所で、作業が施されています。

 

その中門の作業のプロセスを歴史案内やパネル展示なども兼ねて学ぶことができます。

 

中門の加工の現場もみることができるので、足を運べば一層高野山の中門について理解を深めることができそうです。


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