高野山に畏怖堂々と聳えたつ大門の魅力とその歴史とは・・・
高野山は高野山に到着して、最初に観光したい場所は『大門』です。
その大きな畏怖堂々たる構えにどこかその歴史を見守ってきた強さが刻まれている気がするから不思議なものです。
高野山の入口にあり総門としてもその役割を果たしている大門。今回はそんな大門の魅力に迫ってみました。
高野山の大門とは・・・
大門は当時は今の位置よりももう少し下ったところに鳥居を建てて、そこを総門としていたそうなのですが、度重なる災害により焼失したため、現在の大門は1705年に再建されました。
高野山の盆地の西端にあたり高野山の西の入り口の正門でもあります。
九度山町の慈尊院から始まりとする参詣道の総門でもあるのだとか。
ここにくると何か一つの区切りをつけたくなるような始まりを意識させてくれ、どこか凛とした気持ちになるのが不思議なものです。
これがこの高野山への入り口を意味しているのでしょう。
大門のその魅力はそのスケールの大きさにあります。
大門に近づいていくと、近づけど近づけど周囲にいる人が小さく見えるほどにその壮大なスケールな門が出迎えてくれます。
大門は重層の五間三戸、入母屋造銅茅葺の楼門で、丹塗りの二階二層門で、高さは25.1メートルにも達します。
大門の中央二本の正面柱には、右には「不闕日日之影向」、左は「検知處々之遺跡」とそれぞれ一枚の板に彫られています。
これは諸説ありますが、弘法大師が様々な伝説の場所に現れ、人々を救ってくださるという意味だとされています。
大門の金剛力士像とは・・・
門の左右には強面な顔をした金剛力士像があり、その古めかしい年季の入った像は時代を感じさせてくれます。
これは奈良県にある東大寺の南大門の金剛力士像に次いで大きな像といわれています。
右側にあるのが康意作の阿形像、左側にあるのが運長作の吽形像です。
阿形像の像高は 5.4メートル、吽形像は5.5メートルあり、すこし高さが異なるのが特徴です。
どこか強気で怖そうな顔をしながらも、この高野山を守り抜く芯の強さがあり、そのまなざしはしばらくみていると奥に眠るその優しささえあるような気がしてくるから不思議なものです。
刻まれた彫刻の技術力は、大門でみつけたまさに造形美であり心に奥深く刻まれます。
大門の近くで見つけた季節を感じる風物詩
高野山は夏でも山ゆえにその涼しい気候が観光しやすい魅力でもあります。
7月のはじめ、ちょうどあじさいが見ごろを迎えていました。
大門の鮮やかな朱色と、あじさいのブルーが交差することで、見事な絶景を作りだしていました。
往時の時代ももしかしたら同じように花を咲かせていたのかと思うと、どこか感慨深いものがあるものです。
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