首里城界隈にあるかつて親しまれた川を見つけて・・・～『金城大樋川』・『仲之川』～

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石畳道

首里城界隈の魅力は少し周囲を少しでも離れると、そこに今も住むひとたちの暮らしや生活の営みがあって、歩けばたくさんの発見のある場所でもあります。

ガイドブックなどにもあまり紹介がされていないマイナーなところだからこそ、歩いて発見したときの喜びも一際嬉しいものです。

今回ご紹介するのは、首里城近くの石畳道の近くでみつけた、かつての人々の生活の源でもあった『川』についてご紹介をしていきたいと思います。

そして実はこれは市の指定史跡にも指定されるほどの貴重なものであり、かつての歴史を今に伝えています。

今回は首里城界隈にある『金城大樋川』と『仲之川』とよばれるものについてご紹介していきたいと思います。

金城村屋

石畳道を首里城の方から下るように歩いていくと途中で金城村屋とよばれる場所があり、現在は休憩所として開放されています。

この金城村屋の角を右に曲がって細い路地に入っていくと、『金城大樋川』とよばれるものが見えてきます。

そして更にもっと先に少し歩いていくと「仲之川」とよばれる場所に到着をします。

金城大樋川

金城大樋川は市の指定史跡で、かつて金城村の共同井戸として親しまれていた場所です。

樋川とは湧き水とは異なり、樋(とい)で水を引いた形式をいい、急ながけの下から2つのかけ樋で地下水を導きだしています。

その前に約10㎡ほど石積が施され、半月型の貯水池が設けられています。

さらにその前には石敷きの広場がつくられています。

沖縄では水まわりには神様が宿るとされる思想があり、台所などは常にきれいにしておくという思想があります。

こうしてかつての樋川大切に今も守り続けている人達の心遣いも、また何か心にぐっとくるものがあるものです。

金城大樋川がある路地を更に奥に進んでいくと、森の入り口のようなうっそうとした場所があり、恐る恐る入ってみると「仲之川」とよばれる場所があります。

「仲之川」という名称は、この泉が金城大樋川と寒水川樋川（首里城内にある）との間にあることからそのように呼ばれるようになったといわれています。

この川は大変水質がよく、水量も豊富であったことから、住民の生活用水だけではなく、琉球王国時代の首里城内の御用水としても利用されていたのだとか。

それが今もこうして残されていることに改めて感銘をうけるとともに、この貴重な『川』を守っていかなければならないと思うのでした。

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