沖縄・勝連城跡の歴史を学ぼう！

勝連城跡入口

那覇市内から車で45分ほど、勝連半島のうるま市には『琉球王国のグスク及び関連遺産群』の一つとして世界遺産にも登録されている『勝連城跡』があります。

のどかで自然豊かなであり丘陵上に築かれていることから、突然そのお城がドーンと目の前に現れる光景はとてもインパクトのある光景です。

勝連城跡は丘陵上にあることから、海が一望できる絶景の場所でもあります。また世界遺産に登録をされているのにもかかわらず、入場料無料で、自由に見学できるのも嬉しいものです。

勝連城跡からの眺め

今回はそんな歴史的も不透明な部分も多い、勝連城跡の歴史を紐解いてみましょう。

勝連城跡の石碑

勝連城跡の城壁

その歴史は沖縄の最も古く12世紀頃から発展を始め、現在の規模になったのは14世紀ごろといわれていていますが、歴史的にはまだはっきりした年代はわかっていません。

ただ歴史上、はっきりとわかっていることは、この城の最後の城主が阿麻和利という人物であったということです。

阿麻和利は琉球王国の統一を目論んだのですが、首里城を攻めた際に1458年に琉球王府によって滅ぼされ、阿麻和利は歴史から消えていきました。

当時の沖縄最古の歌謡集「おもろそうし」で、「勝連わ何にぎゃたとえる　大和の鎌倉にたとえる」と歌われ、これは鎌倉や京都ほどの栄えていたこと意味し、歴史的にもこの勝連城跡が大きな力を持っていたことを物語ります。

勝連城跡の城壁

勝連城跡の二の丸

勝連城跡が今のようなかたちになってきたのは14世紀頃といわれ、それは琉球王国が12～13世紀の間には北山、中山、南山と3国にわかれていたことにも関係しています。

中山の下にあった勝連城跡は実は海が近い特色を活かして、中国と盛んに貿易をしていた歴史があります。

勝連城跡

特に中国産の陶磁器が大量に出土していて、これは勝連城跡が海外貿易の拠点であり、内陸にある首里城や、浦添城などからは出土していないことからも勝連城跡は、間違いなく歴史上、盛んに貿易をしていたことが伺えます。

また勝連城跡の崖下からは、貝塚が発見され古い歴史から、古代人の生活の拠点であったこともうかがえます。

勝連城跡からの眺め

琉球王国時代からその後大正時代までは勝連城跡は城壁があったが、採石に伴い基礎部分だけを残すかたちに変わっています。

歴史的にも重要な意味を持つ発掘調査は今でも行われており、出土品によっては何か歴史をぬりかえるようなものも今後発掘されるかもしれません。

現在、勝連城跡は観光地として穏やかでのんびりとしたよいところですが、まだまだ歴史にも解明されていないからこそ、発展性と歴史性を兼ね備えた勝連城跡は魅力が潜んでいるのかもしれません。

勝連城跡

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