モト旅行会社勤務が語る!日本の世界遺産の楽しみ方

世界遺産・玉陵とは・・・

玉陵の入り口

 

首里城から歩くこと15分、玉陵という場所に到着します。

 

これはたまうどぅんという少し珍しい読み方をする、王様のお墓であり、聖地でもあります。

 

首里城の賑やかさとは異なり、とても静かで厳かな雰囲気がありますが、ここ玉陵も首里城とともに世界遺産に登録をされた場所です。

 

緑豊かな自然も魅力的なので、のんびり散策するにはまさにおススメの場所でもあります。

 

玉陵とは、1501年に尚真王によって父の遺骨を改装するために王朝の陵墓として築かれたお墓で、第二尚氏王統の陵墓となりました。

 

沖縄戦で大きな被害を受けながらも、3年もの月日をかけて修復工事が行われ、琉球王国時代の姿を取り戻しています。


緑豊かなトンネルの先にあるものとは・・・・ 

 

入り口で入場料300円を支払い、入り口を入るとやはりどこか独特の聖地のような空気が確かに流れており、ここは緑がとても豊かで、お墓まで道のりはまるで森の中のトンネルを抜けるような小道を歩いていきます。

 

少し歩いていくと右側にどこか趣きがあって、歴史を物語る石が積み上げられており、これが玉陵です。

玉陵のスケールの大きさと根強い沖縄の祖先崇拝信仰

玉陵

 

玉陵がとても立派な石造りとなっていて、中央のあたりに小さな扉がありこれは玉陵外郭への門なのだとか。

 

そのスケールの大きさは圧巻であるが、確かに沖縄は今でも比較的お墓が大きいそうです。

 

それは琉球では祖先への崇拝を表現すべくお墓を立派なものにしようという考えが根強く残っています。

 

玉陵が立派に整備されていることには王家がその信仰の模範として、大きなお墓をつくることで、国民にも祖先崇拝の信念を強く持たせ、国家統治の安定と強化に結びつけようとした意図があったものと見られています。


沖縄のお墓の種類とその意義・・・

玉陵

 

玉陵のお墓はとても大きく、その意義が権力の象徴でもあり、国家の安定という意図も持っていました。

 

そして沖縄へ旅行に行くと、一般のお墓でもとてもスケールが大きいことに驚かれる方も多いでしょう。

 

沖縄には大きくわけて3つのお墓があります。

 

玉陵は屋根のついている「破風墓(はふうばか)」とよばれるお墓で、もともとは琉球王国の人のみが造成してきたお墓でありますが、1879年に廃藩置県があり、それによって一般人にも広がっていきました。

 

そのほかにも亀甲墓とよばれる中国から伝来したといわれるものや、屋形墓とよばれる屋根がついたお墓などもあります。

 

沖縄の方たちにとってお墓はとても身近なものなので、お墓の前でお酒を飲んだりして先祖を身近に感じることは今でもごく当たり前のことだといいます。

 

確かに沖縄を訪れると、地元の人たちと会話する中でよくご先祖様のことをお話されます。

 

普段から身近に考え、敬う心があるからでしょう。都会に住んでいると都会の喧騒に忙殺されて、お墓やご先祖様についてつい蔑ろにしてしまいがちですが、沖縄へ足を運ぶとご先祖様やお墓について身近に考えることの大切さを改めて知り、先祖を守っていかなければならないと強い思いがこみ上げてきます。


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